2010年8月 2日 (月)

ARIA(アリア)

Aria

私の義兄が編集長を務める月刊少女コミック誌

ARIA(アリア)が講談社から7月28日に創刊されました!

 

"「恋愛漫画だけじゃ物足りない!」そんなコアな

少女漫画ファンに向け、「非日常的ガールズコミック」を

キャッチコピーに、ファンタジーあり、SFあり、戦国あり、

擬人化ありの、オールジャンル少女コミック誌"

とのことで、少女漫画雑誌で育った私も、

対象年齢から(中学生~二十歳位まで?)

かなりはずれている(!)にも関わらず、読み始めたら

面白くて一気に最後まで読んでしまいました。

 

今をときめく漫画家、槙ようこさんと実妹の

持田あきさんのイラストで、キラキラと光る

表紙がなんとも洒落てるARIA創刊号。

超売れっ子漫画家さんの新連載ものから

同人誌で熱狂的な支持を受けている気鋭の

漫画家さんの作品に至るまで、多彩な顔ぶれも

興味深いところです。

 

出だしからぐっと引き寄せられ、ストーリの中に

引きずり込まれる由貴香織里さんの「異域之鬼」や

18世紀イタリアの画家ピラネージ(Giovanni Battista

Piranesi 1720-1778)の版画を想い起こさせるような

世界観と独特なタッチが興味深い、尚月地さんの

「廃墟少女」など、続きが待ち遠しい作品ばかり。

 

今ちょうど水木しげるさんの「ゲゲゲの女房」が

TV放映されていますが、漫画家が世に出るまでに、

もしくは一つの雑誌が世に出るまでに、その産みの

苦しみというものは、計り知れないものがあるようです。

 

どんな分野に於いても、新しい試みをもって

物事を成し遂げるには、始まりの勇気ある決断から

先の見えない手探りでの模索が続き、不安と

プレッシャーと血を吐くような努力、訪れる試練は

数知れず。一つ、己の信じる道を歩み続け、

チャレンジし続けることによって道は開かれて

いくのだと思いますが、実際には自分との

孤独な戦いの連続なのだと想うと、

この雑誌が世に出たことも素晴しいことだなぁ、と

義兄に対する尊敬の念が更に深まりました。

 

ARIA創刊によって集結した、

それぞれの想像力溢れる独特な世界観を持った

煌く個性の漫画家の方々の作品、これからも

益々楽しみにして読んで参りたいと思います。

 

創刊号には新作PSP用ゲーム「二世の契り」の

声優陣による貴重な ドラマCDの付録もついています!

皆さんも是非書店で手に取ってみてくださいね。

 

ARIA公式サイト(講談社):
http://kc.kodansha.co.jp/magazine/index.php/01399

ARIA (アリア) 2010年 09月号 [雑誌] ARIA (アリア) 2010年 09月号 [雑誌]

販売元:講談社
発売日:2010/07/28
Amazon.co.jpで詳細を確認する

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2008年12月22日 (月)

ミルシテイン

久々にヴァイオリンの音色が聴きたくなって

CD棚から取り出したのは、以前愛聴していた

ナタン・ミルシテイン(1903-1992) のシャコンヌでした。

 

1957年に録音された演奏は50年経った今も

その生命力溢れる力強い演奏で

魂を強烈に揺さぶられるような圧倒的な

感動を与えます。

微細な表情の変化にいたるまで

魂の力強さともいうべきものに支えられ、

「生」を高らかに歌い上げられるかのような

演奏を聴くと、音楽の本来あるべき姿に

気づかされ、時代性までにも想いを

巡らさせられます。

唐突に感じられるかもしれませんが、ここで私は

彫刻家、アルベルト・ジャコメッティ (1901-1966) の

言葉を思い出さないわけにはいきません。

 

「現代化ということは、機械化ということだ。

機械文明は世界を平均化画一化して行くことだろう。

それをおしとどめることは不可能だ。」

 

「平均化画一化」。

現代の表現分野の世界に、それは堅調に現れていると

危機感を覚えるのは私だけでしょうか。

 

これをきっかけに、久しぶりにジャコメッティ

語録を開いてみると、ミルシテイン、ベルマン先生はじめ

偉大なる音楽家の演奏を表すうえで当てはまる言葉が

次々と目に飛び込んできたので、せっかくなので

ここに引用したいと思います。

 

「表現派で同時に反表現派だ。偉大な芸術家は

いつでもそうだ。正と反の両方を含んでいる。」

「本当の芸術とは― もっとつつましいものであり、

個性と主張を表面に出さないものだ。」

 

書き出せばきりがありません。

引用ついでに、プログラム案提出締切日が数日後に迫っていて

今回ほど長期にわたり深く悩んだことがないだろうというほど

うんうんと苦しみの淵にいる私の心に響いた言葉をもうひとつ。

 

「ところで、民衆とは誰なのか。ぼくでありきみではないか。

ぼくがぼくにとっての最高のものをめざして作る。

それが民衆的ということではないか。」

(以上『ジャコメッティとともに』ー筑摩書房 矢内原伊作著)

 

音楽の喜び― 「生」を共有する瞬間。

そんなコンサートを渇望しながら、

目標までの道のりはまだまだ始まった

ばかりと言えそうです。

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>>過去のジャコメッティ関連の記事を読む

P.S.
今ほどジャコメッティで検索していたら、なんとDVDが出ていることを発見!喜び勇んで早速Amazonで購入してしまいました。興味のある方は是非ご覧ください。

アルベルト・ジャコメッティ―本質を見つめる芸術家 [DVD]

アルベルト・ジャコメッティ―本質を見つめる芸術家 [DVD]

 

 

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2007年10月18日 (木)

新譜アルバム

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リサイタル・ライブ録音シリーズVol.5が、

11月18日東京・白寿ホールのリサイタル会場で

発売開始となります。

この録音は、05年の白寿ホールでのリサイタル時に

収録されたものですが、様々な経緯から約2年の時を経て、

この度ようやく陽の目を見ることになりました。

どれも愛して止まない想い入れのある曲ばかりです。

会場にいらした折には、是非手にとってご覧ください。

収録曲目などの詳細は公式サイトにてご覧頂けます。

http://www.rutsuko.com/



最近は、深夜の練習が行き過ぎて、すっかり昼夜

ひっくり返った生活。

11月は昼のコンサートばかりなので、現在朝型人間になろうと、

日々努力と挫折を繰り返しています。。。

果たして、無謀な試みとなるか否か。

今日はかなり早くから練習をはじめてみたので、

このブログを書き終えたらお風呂に入って就寝です。

良い夢が見れますように!

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by Rutsuko

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2007年1月31日 (水)

永遠の女性像

Yoko_takano
Yoko Takano

いつの頃からか、私の中に存在する一人の女性。

それは、ブルージーンズに波打つような長い黒髪、

色白で細面の美しい顔の女性。

優しくて、その笑顔はほがらかで、いつも同じ目線で話し、

どんな時も両腕を広げてそのままを受け止めてくれる、

そんな女性を私は知っている。

いつの間にか私の中でその人のイメージは、

そのほがらかな笑顔とは対象に、その人の描く絵の中の、

物憂げで悲しげな表情の女性に重なっていった。

永遠の女性像。

私がまだ幼い頃、宝石のように煌く思い出が

いっぱい詰っているマニラ時代。

学校帰り、スクールバスの停車する公園を横切って、

毎日のように向った先に、その女性はいた。

私の心に大きなイメージを残した、愛して止まないその女性に、

もう二度と逢うことは許されない。

けれど、彼女の残した作品の中に彼女の全てがあり、

それは、いつまでも永遠に途絶えることなく、

残された者に語りかけてくれる。

「私はその時、それらの芸術を作った民族の心
そのものを理解するのだ。それが芸術の力だ。
それはわれわれを捉え、われわれの周囲の
自然をも変える力を持っている。・・(中略)
・・真の芸術は『開いている』もので、
見るものに働きかけ、何かを生み出すものなのだ。」
アルベルト・ジャコメッティ(「ジャコメッティとともに」
矢内原伊作著 筑摩書房)

私の知る青の時代から緑へと、そして、

最後に私の知らない白の世界へと移り変わっていく

その軌跡は、私の心を激しく、そして、静かに

捉えて離すことはありません。

高野庸子作品

Yoko's web site 製作者へ敬愛と感謝を込めて。

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by Rutsuko

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2007年1月17日 (水)

祈り

Tchaikovsky

以前から好んで聴いていた合唱曲。

最近殊に愛して止まないのが、ポリャンスキーの録音、

チャイコフスキー「聖ヨハネス・クリソストムスの典礼」。

合唱曲、特に宗教曲には神聖で厳粛な、それでいて、

「人間の業」というものが内包された人の声の、

幾重にも重ねられた和声と無限自在に伸縮を繰り返す

音程の空間の中に、気が遠くなるほどの重層感を持って

聴くものを圧倒する力があるように感じられます。

時には深い懺悔の念を呼び起こす力、

情念、雑念を振りほどき制し律する力、浄化。

人は感情のエネルギーが理性を圧倒する時に

厳粛なる制というものを強く求めるものなのかもしれません。

神に祈る行為のごとく。

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by Rutsuko

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2006年10月14日 (土)

アトリエ

  拡大

先日、「私の逸品」でご紹介した木彫刻家

西島千春さんのアトリエへ行ってきました。

アトリエそのものが一つの作品のような空間の中に、

私のお気に入り木版画のシリーズに登場する、

猫のそばこちゃんときんぎょちゃんと千春さんが、

あたかも作品から飛び出してきたかのように存在していて、

これは夢か現か幻かー、

眩暈を覚えるような昼下がりのひと時でした。

そして、ベルメールの世界へ通じていくような、

作品の数々。

一個の木の塊から生命が誕生する神聖な空間、

アトリエ。

魅せられて止まない世界です。

西島千春さんの個展が10月25日より30日まで

愛知県刈谷市の柴舟画廊にて開催されます。

西島千春木彫刻展

西島千春公式サイト

必見。

by Rutsuko

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2006年7月25日 (火)

私の逸品

   Nishijima_chiharu
   西島千春 木版画


一つの作品との出逢いにもドラマがあります。

この作品との縁を想うならば、それは、
幼少の頃から始まっていたともいえます。
人と人との出逢い、別れ、再会―
そして、そこから生まれる新たな出逢い。
そんな中から出逢えた作品。

本物からはいつでもすごい引力を感じます。
静かな佇まいの内にある存在感。

日々ピアノと共にあり、魅せられて止まないこの木版画は、
木彫刻家、西島千春さんの作品です。

作曲家が生み出した音楽と同じく、
その人そのものが表れる作品。

その作品と同じく、西島さんにも
一目惚れしてしまいました。


西島千春 website


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2006年6月27日 (火)

ジャコメッティ展 in 葉山

       Poster_1

行ってきました、ジャコメッティ展!

世界各国から蒐集された充実の作品群。もう、最高でした!

↓感激のツー・ショット!

   Hayama1

デッサン、彫刻、油彩画。それらの作品に見たもの、それは、彼の生き方、人となり、親しかった人達との関係の在り方、眼差し・・・、そして、彼が探究し続けたもの。まさに彼そのものでした。本物に触れる喜び、素晴らしさを堪能しました。さらに、矢内原さんの手記、二人の往復書簡類、電報、写真の数々。これだけの作品が一同に集まる貴重な今回のジャコメッティ展。1日だけではもったいない。最終日まで毎日入り浸っていたい・・・。まだ時間があるので何度か訪れてみようと思います。

 Hayama2 Hayama3 Hayama4

上の写真は神奈川県立近代美術館葉山館の海を見下ろすテラスです。館内にあるレストランはモダンでお洒落、どのテーブルからも見える一色海岸の絶景、お料理も美味しくて大満足。(↑クリックすると拡大画像がご覧頂けます。)

          Book1

しかも!絶版になっている幻の本、矢内原伊作さんの「ジャコメッティとともに」に、未発表の日記・手帖・手紙が撰録された本など貴重本数冊を発見、感動の入手です!

      Book2  Book3

館内で入り浸っている私を見たら、どうかお気軽にお声をかけてくださいね!

20世紀美術の探究者 アルベルト・ジャコメッティ
ー矢内原伊作とともに

神奈川近代美術館

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2006年6月21日 (水)

ジャコメッティ展

     Giacometti01

先日、鎌倉の小町通りを歩いていたら、ふと視界に入ったお店のウィンドウに、なんと!ジャコメッティ展のポスターが。数年前、鎌倉の近代美術館のジャコメッティ展を逃して、滅多に来ないものと悔やんでいただけに、神奈川県立近代美術館葉山館での開催、思わず目を疑いましたが、信じられません、6月3日から開催しているのです。もちろん行って参ります!

20世紀美術の探究者 アルベルト・ジャコメッティ
ー矢内原伊作とともに

神奈川近代美術館

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2006年6月 4日 (日)

ラザール・ベルマン・エディション

        Lazar

先日イタリアからベルマン先生のCD情報がメールで入りました。

これはベルマンファミリーにとって待望のニュース。

以前からオランダのレーベルから発売されると言われていたけれど、いつになるのか皆目検討がつかず、この間、3月にフィレンツェに滞在していた時も奥様のヴァレンティナ先生とその話をしていたところだったのです。

そんな中での嬉しいニュース。

リスト作品はもちろんのこと、ベートーヴェンの「月光」「熱情」、ショパンのエチュードやラヴェルの「夜のガスパール」、プロコフィエフの「ロメオとジュリエット」など、先生の貴重な録音がかなり網羅されていて、大変興味深いものです。

当初はヨーロッパ限定発売なのかと思っていましたら、日本でも予約受付していました。
"HMV.co.jp - オムニバス(ピアノ) - ラザール・ベルマン・エディション" で詳細をご覧頂けます。


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